【ネタバレあり感想】ダレカレが刺さった

インディーゲーム

一気に遊びました。1時間少しくらいでクリアできます。個人の所感満載のネタバレ感想なのでご注意。

実はダレカレと検索をした時にサジェストでネタバレをされてしまった悲しみを抱えながらのプレイでしたが、それでも物凄い体験でした。

ジャンルは何だろう、ADVでいいのかな。ちょっと特殊な操作感。

つらさはあるゲームです

会話と、○をスティックで操作しながら物語を追いかけていく形式です。

はじめは少女の視点で始まって、家の中に知らない男の人がいるという状態からのスタート。なにもわからないまま、○を操作して家の中を移動してみたり、さまざまな動作をしていきますが…

とても独特でおしゃれな雰囲気です

物語が進むにつれて、だんだんとわかってくることがあります。

まだプレイされていない方、少しでも興味がある方はネタバレ踏む前にぜひ遊んでみて欲しいなと思うゲームです。

ただ、ゲームの警告にもある通り、人によっては辛い思い出のフラッシュバックとかがあるかもしれない。私には直接的な経験がなかったけれど、もしその人にこの体験があったとしたら痛烈かもしれない、と思うくらいには物凄さがあった。

絵柄が可愛いシンプルなものだから緩和されているかもしれないけど、それでも苦しかったです。物語とイラストのギャップでよりショックが感じられたかも、という点ではOMORIを少し彷彿とさせました。

ちょっとつらつら思ったことを書き留めておこうかな。

演出が総じてすごい。

少し難しいところやわかりにくいところまでもが、この作品のテーマを踏襲していると感じました。全く説明がされないまま進んでいくし、不自由さ、心もとない、どうしていいのか、どこへ向かえばいいのか分からずに途方に暮れてしまうような感覚を体験することになるのですが、これをこのシンプルなゲームで表現しているのが見事だなあと思いました。

とても戸惑いますが、納得の演出

自分が普段、何のことなくできている作業。食事をとる、部屋から出る、手を洗う、そんな日常の当たり前だと思い込んでいた動作が上手くいかない。

特徴のないただの○が、もどかしい速度で画面上を右往左往します。次の動作を決めるとっかかりはそれだけ。

この○を所定の位置らしきところへ運ぼうとしますが、数が増えて正解がわからなくなったり、移動しようとするも見えない壁で進行を妨害されてしまったりする。

同じ動作を複数回繰り返さなくてはいけない場面では、どれが正解だったか簡単に忘れてしまうので、何度も間違えました。その時の不甲斐なさとか怒りとか、ああ、なるほど、と納得してしまった。

きっと、「こういう感じ」なのではないか、動作が思ったように上手くいかないイラつきとか、できていたことができなくなってしまう感覚とか、そもそもできたのか、できていないのか、それすらよくわからない感じとかをゲームの操作で体感させてくる演出、すごくない?本当にすごい。

音楽も素晴らしいです。怖いくらい心情を表現しているので、本当に不安になります。穏やかで幸せな場面では幸福に胸が暖かくなります。でも、そうだな、なんて表現したらいいのかわかりませんが、迷子、迷子になってしまった時のような感覚になるのかな。

思考の過程を曲線で表すの見事で感動しました
2人の心拍を共鳴させることを恋とするのか…ロマンチック

認知症。幸せな夫婦の奥様がそうなってしまって、旦那様は一生懸命愛を持って奥さんを世話していたのでしょう。

この誓いを真の意味で実践できる人間が
この世界にはどれだけ存在できるのだろうか

終盤はもう苦しくて、誰もなにも悪くなくて、旦那様の心情を思うとあまりにも言葉がない。どうかこの夫婦に穏やかな日々が1日でも多くあるように祈ってしまいます。でも、奇跡が起こったりはしない。最後もそう。それでも、それでも。というお話。だったのではないかなと思います。

認識している年齢が逆行してしまう話は聞いたことがありました
気持ちだけではどうこうできる問題ではないのよね

苦しくてやるせない、それでも美しいフィクションが現実的な解像度で胸を抉っていったな。あなたはどう?と問われているような気持ちです。こうなった時、あなたはどうする?どちらかの立場になったそれぞれで、あなたはそれでも愛と共にいられるだろうかと、とても真剣に問われてしまったような気がする。今この段階では私はそう捉えた。未来は違うかもしれないけど。

問われてしまったからには考えなくてはいけない、そんな心境です。

最後に示された引用がきっと、この世界の普遍なんだろうな。

この言葉も聞いたことあるけど、真に理解できる日が来るかな…
2人で生きて行くことってこうなんだろうな

どうやって自分が実践するのか、するつもりなのか、実際にすることができるのか…

何十年後かに、思い出すのかもしれません。

オプションのこの画面、泣けた

心に苦しさを受け止める余裕と、考える余白がある時におすすめです。

©︎講談社

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